一般的に隆起した皮膚のでき物を「いぼ」と言うことが多いですが、皮膚科学的には多くの種類があり、疾患によって適切な治療法や治療後の経過が異なります。
いぼの種類
● 脂漏性角化症(老人性疣贅)
年齢的な変化や、紫外線の影響でできる茶~黒色の腫瘍です。
老人性色素斑(しみ)から脂漏性角化症(いぼ)へ移行することもあります。
● アクロコルドン・スキンタッグ
首やわき、腹部などに多発する、加齢や摩擦刺激による小さな腫瘍です。
● 軟性線維腫
アクロコルドンより大きく、腋や体に単発でできる有茎性の軟らかい腫瘍です。
● 稗粒腫
目の周りなどにできやすい、白~黄白色の小さな隆起物。角質物質が詰まった袋状の塊です。
● 汗管腫
目の周りなどに多い、扁平隆起した肌色の腫瘍です。
● 脂腺増殖症
額や頬、鼻などにできる黄白色の小さい隆起です。中心部がややくぼんでいるのが特徴です。
● 老人性血管腫
体にできる、小さい赤色の腫瘍です。加齢による血管の増生と考えられています。
● 尋常性疣贅(ウイルス性のいぼ)
ヒトパピローマウイルスの感染によるいぼで、手足の指や足の裏、顔によくできます。ペン胼胝や魚の目と間違われることも多いようです。
● 青年性扁平疣贅
ウイルス性のもので、扁平に隆起(なだらかな盛り上がり)した、顔にできやすいいぼです。
● 伝染性軟属腫(水いぼ)
子どもによくみられるウイルス性のいぼです。かゆみを伴い、引っ掻くと他部位にうつることがあります。
※その他の診断がつくものもありますので、まずはご相談ください。